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牧野 光朗

​-Makino Mitsuo-
​地域創造学部
地域政策コース担当教員

―― 大学での活動について教えてください

主に、地域経営、地域政策を研究内容としています。
2024年度の秋学期は1 年から3年のゼミを担当しています。ゼミの授業は総持寺キャンパスで行っていますが、木曜日と金曜日は安威キャンパスの研究室からオンラインで地域政策論の授業を行っています。
私はこれまで政策投資銀行(旧日本開発銀行)に20年ほど勤務し、その後生まれ育った飯田市で市長として4期16年市政に携わって来ました。本学ではこうした経験をもとに実務家教員として2024年の 4 月から活動しています。
 

―― ゼミ活動について教えてください

1年ゼミの場合、春学期は調査研究活動に必要な「スキル」を学んでもらいました。秋学期は2年ゼミや3年ゼミ同様、グループに分かれてグループ単位でケーススタディを中心に授業を行います。毎回私の方から課題を示し、当事者意識を発揮してその課題解決のためにグループ内で議論し、その結果を発表してもらいます。それからフィールドワークですね。グループで地域の課題を話し合い、その課題に関連する自治体や企業にアポを取り、ヒアリングをして課題解決に向けた提言を含め調査結果をまとめます。
ゼミに限らず、私の授業でグループワークを重視する理由は2つあります。まず足元の理由としては、一人では解決できない問題でも、自分の不足分を補える人と結びつくことで乗り越えていけることが多いからです。次に将来に向けての理由としては、こうしたグループワークで培われる「連携力」は、これから社会に出ていく皆さんにとって、右肩下がりの時代を生き抜く必要不可欠な能力だからです。私自身、これまでの銀行時代や市長時代に様々な人と連携して様々なプロジェクトに対応してきました。

―― ゼミで求められている人材について教えてください

これまで述べたように、私の授業では「連携力重視型」の人材育成を目指しています。自分が不足している部分を補ってくれる人と連携して課題解決を目指す人材ですね。ゼミ生には「自分だけではできなくても、あの人とならできるかも!」と考えて実践する「連携力」を身に着けてもらいたいと思っています。

―― 市長時代の活動について教えてください

故郷である長野県飯田市で市長を4期16年務めましたが、最初から市長を目指していたわけではなく、銀行時代に私がいろいろな地域で企画調査活動をしていたことを知った飯田市の方々から「生まれ育った故郷にも貢献してほしい!」と言われ、背中を押されて市長になった感じです。
市長就任後は、地域経済自立度に基づく地域経済活性化プログラムの策定や環境モデル都市事業、「地域人教育」等様々なプロジェクトを手掛けてきました。そうした事業の中で最も規模が大きく、また厄介だったのが飯田と浜松を結ぶ三遠南信自動車道に係る天龍峡大橋プロジェクト、そしてリニア中央新幹線プロジェクトでした。こうした巨大事業はメガインフラストラクチュア(メガインフラ)と呼称されたりしますが、私の市長在職時は天龍峡大橋の事業をどう進めるか、またリニア中央新幹線のルート決定に際しどう対処していくか、地元の首長として決断しなければならない大変重要な時期にあったので、関係機関との折衝に追われる日々を送りました。
飯田は、人口減少、少子化、高齢化の右肩下がりの時代にメガインフラの建設が進むと言う大きな変化に直面しています。こうした時代だからこそ地域の企業や金融機関、教育機関、地域自治組織、NPO等、地域の「多様な主体」と行政が連携して大きな変化に対応していかなければなりません。
飯田の魅力は多様性にあります。山の生活もあれば里の生活もあり、街の生活もある。産業も多様性に富んでいるので、自分のライフスタイルを描きやすい地域です。また、公民館活動に代表されるように、自主自立の精神と地域の学びを大事にする土壌があります。こうした地域で市長を長年務めさせてもらえたことは大変有り難く思っています。今後、銀行時代も含めてこれまでの経験から得たものを本学の授業の中で還元していくことができれば、と思っています。

​教員についての詳しい経歴はこちらへ

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