Regional
Development
Studies
追手門学院大学地域創造学部ウェブサイト
佐藤 敦信
地域創造学部
食農マネジメントコース担当教員
【ゼミ活動報告】
2023年度
-Sato Atsunobu-
今は歴史小説を読むのが趣味
(※本人談)
―― ゼミでの活動について教えてください
2年生については、「食」「農」を中心に学生自身がテーマを設定して調査・研究を行っています。次年度以降の卒業研究を充実したものにしてもらうための足掛かりとして調査・研究の流れを皆さんに体験してもらうことが狙いです。
2022年度は同学部教員の吉田先生との合同ゼミとして、7つの班に分かれ、それぞれの成果を行政機関や小売業の担当者に向けて発表しました。
そして3年次ではさらに発展させ、長文を筋道立てて論述する練習を行い、卒業論文作成の基礎作りを進めています。
そして執筆したものに関しては、学部内で論文やレポートといった形で発表させてもらっています。今の3年生のテーマとしてはフードロスや食品サンプル、日本酒のPRなどがあります。
そのようにして書いた論文は、地域創造学部紀要に乗せています。
私としては、これらのグループ活動を通じて様々な学生と話していくうちに、他者の意見を聞きながら自分の考えを広げ深めてもらえたら嬉しいと考えています。
―― 卒業論文・卒業制作に
過去にどのようなものがあったのか教えてください。
卒業制作に関しては学生側からの要望がなかったため取り組んでいません。
また卒業研究のテーマは地域の問題に関するものであればよいとしています。これはできるだけ自由に研究を行ってもらいたいという思いがあるからです。
そのため、過去のゼミ生の卒業論文には、「食」「農」以外をテーマとしたものもあります。
例えば、「食」「農」であれば郷土料理の継承や六次産業化に関するものがあり、
それ以外のテーマではアイヌ語の認知度向上や地域における高齢者雇用といったものがありました。
―― 先生ご自身の研究やご専門について教えてください
グローバル経済の中での農業や食品産業の動向と課題について研究しています。
これまで特に注目してきたのが、加工品も含めた日本産農林水産物の輸出です。果物や野菜、日本茶、菓子など多くの品目が輸出されていますが、そこには海外でどのように需要を喚起するのか、さらには輸出先での販路をどう構築していくのかといった問題もあります。
こうした問題に対する国内産地の取り組みを調査してきました。
例えば、りんごや梨の台湾への輸出に関する調査では、国内産地では農協や商社に、台湾では現地の日系スーパーや青果店などにインタビューして、海を渡った日本産品の様々な課題を整理しました。
――先生が関わる「普代村・村づくり支援プログラム」
について詳しく教えてください
岩手県の普代村にある様々な資源に注目し、村の活性化を図るプログラムです。
地域創造学部の有志の学生らが共同で進め、同学部教員の山本博史先生と佐藤がそれをサポートしています。
普代村という村に津波の被害を奇跡的に避けることができた水門があり、その水門を取り上げてきました。
学年の縛りはなく、地域創造学部生で主に1、2、3年を対象に毎年募集しています。
これまでに、先述の水門に関する調査を行い、当時の様子を紙芝居にしました。
紙芝居を基に絵本を作成したところ、その絵本は地域プロモーションアワード2021のふるさとパンフレット大賞で優秀賞に選出されました。
この現地調査から、絵本作成までの一連の流れに関しても、学生たちは良い活動をしたと胸を張ってほしいと思いますね(笑)。2022年度は普代村の特産品のPR動画を制作し、YouTubeで公開される予定です。